サボタージュ
すっかり春だ。
約2ヶ月ブログを書かずに終わった。
毎日ブログを書こう!みたいな高い志も持っていなかったので自責の念に苛まれることもなく、のうのうと再開する。
毎年なんとなく春は調子がわるい。
おそらく不安定な気候とやたらと忙しくなる仕事や社会の空気感などに多大な影響を受けている。
春は爆速で過ごすに限る。
ブログタイトルをサボタージュにしたところ、さっきからボサノヴァっぽい音楽が頭の中で流れている。
字面で勝手に判断している。
サとボしか合っていない。
多分、舞浜にあるイクスピアリの駐車場で流れているBGMだ。曲名はわからない。そもそもボサノヴァではない可能性もある。なんもわからねえ。
そんなこんなで最後にブログを書いた3月1日から5月8日までの期間の現場の数を数えたところ、24本だった。
それに加えてその前の感想を書いていない現場が7本ある。
え、めっちゃ元気そうだね^_^
それぞれ書きたいことがたくさんあるので、せっかくだからのんびり全部書いていきたい。
キングダム
2023/2/9
現場ハシゴした。1本目。
タイトル
舞台「キングダム」
会場
帝国劇場
ひょんなことから舞台「キングダム」を見に行くことになった。
帝国劇場は昨年12月のジャニーズ伝説ぶりだ。
1階は傾斜がゆるやかすぎてウーンなこともあるので席に着くまで心配だが、やっぱりザ・劇場!という雰囲気にテンションが上がる。
基本的に何か作品を見る場合、原作を予習あるいは復習をしたり、あらすじくらいは読んでから見ることが多いのだが、あまりにひょんだったので完全に丸腰で参戦。キャストしかわからない。
今回観劇したキャスト。
全く何もわからない状態で見たが、ストーリーに置いていかれることなく楽しめた。
漫画原作のため、所謂2.5次元舞台でもあるが、かなり人間みのある舞台作品という印象だった。
目の前にキングダムの世界が広がってはいるが、漫画としての絵を再現するための映像や装置を使った演出などがあるわけではないため、キャストから生まれる音やパルクールのようなアクションなど、人力で厚みを増していくような感じがした。
特に印象に残ったのは殺陣。
キングダムでは殺陣のシーンが非常に多くあるが、武器と武器がぶつかり合う効果音などが一切なかった。しかし、殺陣自体のスピードも速く、キャストたちの集中した音が伝わってくるため、見劣りすることがなかったように思う。
作品によっては、わざとらしい効果音で現実に引き戻されることもあるので、生の舞台を見られることの良さが引き立っている気がして個人的には好きだった。
2.5次元舞台はミュージカルが多い。特にミュージカルだと、2.5次元舞台ならではの快感みたいなものが強いと思う。
アニメ化されている作品であれば、再現度を高めるために、たとえばキャラクターが決め技をする時にアニメと同じ効果音が使われていたり、映像がアクションに合わせて爆発したり、そこにかっこいい歌を歌ったりすることが多い。スピード感があって味付けがめちゃくちゃ濃くて、派手だ。
好みは分かれるとは思うが、その演出が自分の思い描く作品のかっこよさと合致するとかなり気持ちが良い。正直、あれでしか得られない快感がある。
かなり感覚的になってしまうが、そういった作品と比べると、キングダムは漫画原作っぽさというか、気持ちよさみたいなものは薄かった。
しかし、ストレートで、殺陣の効果音もつけず、生のオーケストラで堅実に積み重ねて作品の世界観を表現することによって、人間たちの生き様や歴史が作り上がっていく流れ、物語全体に重きを置いていて、心地の良い舞台だった。
シンプルさが際立つラストシーンもめちゃくちゃかっこいいと思う。
衣装もよかった。
衣装の中原幸子さんは、7ORDERの立ち上げ初期から衣装を担当していることがきっかけで知ったのだが、今はさらに幅広く活躍されている方だ。
舞台衣装だが、1キャラクターの、1人の衣服として存在している。このキャラクターが今この場にいたら、この生地で、この質感で、この動きをすると衣服もこう動く、というリアルを感じる。
好きでよく見に行くヒプノシスマイクの舞台のシリーズでも思うが、もともとある原作の2次元としての複雑なデザインと実際に存在している人間の3次元としての衣服の両立が素晴らしいと思う。
アクションも多く、ストーリーも濃いため、3時間あっという間に過ぎた。
こんなに2人の人間の激アツストーリーであるのなら、もっと早く読んでおけばよかったと思った。
スカパー!カケルフェス
2023/2/4
ライブを見た。
初めて行く会場だった。
楽しかった。
概要
スカパー!カケルフェス!
~ONE N' ONLY × さくらしめじ スペシャルコラボ:K~
会場
よみうりランド日テレらんらんホール
2022年1月19日、唐突に現場が発表された。
開催日を見ると1ヶ月を切っている。
というか、2週間後だ。
正気か???
公式ホームページを見ると、同日に昼の部があり、これには女性グループらが出演。もうチケットも販売済らしい。
それはそうだろう。だって本番は2週間後なのだ。
社会人をなんだと思っているんだろう?いや、土日休みの人だとしても予定が空いているとは限らない。何ヶ月も前から現場のために力を尽くしている人々がたくさんいる。オタクをなんだと思っているんだ?!
と思いながらチケットを取った。
私はこういうオタクです。
会場はよみうりランド日テレらんらんホール。
名前こそ聞いたことがあるが、私は初めての会場だ。
よみうりランド自体は行ったことがあるけれど、なんかあのへんかな〜?という感覚しかわからない。
実はこのホール、よみうりランド内にあるため、よみうりランドに入園しないと辿り着くことができない。
テーマパーク内にあるホールでのイベントは若干ハードルが高い。
それはまず、一般ファミリーやフレンズで溢れる園内にオタクとして突撃し、園内を歩き、目的の会場に辿り着かねばならないからだ。これが理由で諦めそうになる人も少なくないだろう。
しかし安心してほしい。
懸命に会場まで辿り着き、
開演時間になったあなたの目の前には、
メンバーがいる。
なんと、開演すればメンバーがいます。最高。
らんらんホールという未だ見ぬ会場。その名前の通り、私も早くらんらんしたいという気持ちで当日を迎える。
よみうりランド前駅に到着。
よみうりランド日テレらんらんホールに辿り着くまでの第一関門としてまず、最寄駅からの道のりである。
バスや徒歩でも良いが、よみうりランドに直行できるゴンドラがある。せっかくならこのゴンドラの往復で移動するのが良いと思う。
野暮用があり、最寄り駅に到着したのは16時頃。
一般ファミリーやフレンズが思いのほかいる。
こんな時間からテーマパークに行く人なんてオタクしかいないと思っていたため驚いたが、考えてみれば、よみうりランドはイルミネーションに力を入れている。夕方から来てゆっくりとイルミネーションを見るという楽しみ方のようだ。
そんな私は1人で夕方から来てゆっくりと好きなグループを楽しみに来た。
十人十色。なんて良い週末なんだろう。
私は既にテーマパーカーズ・ハイになっていた。
ゴンドラの往復チケットを購入し、列へ並ぶ。
このゴンドラは3人くらい座れる長椅子が前後に2つあり、6人くらいまで乗ることができる。空いている時は1人1台で乗れるのだが、この混み具合だと、おそらく前椅子に1組、後ろ椅子に1組の相席スタイルだ。
そこで気づいた。
ウワー?!この前にいる、いかにもハッピーそうな男女と相席だったらどうしよう?!ゴンドラに3人!どう考えても私は邪魔者!オワリだ!
テーマパーカーズ・ハイ、早くも終了。
後ろをチラッと見ると、後ろの人はどうやら同じ目的のようで1人っぽい。この人と一緒がいい。
そんな緊張をよそに列が進む。
頼む…頼む…
もう気持ち的に私は組み分け帽子をかぶってた。
そして…
グリフィンドーーーーール!!!
前列に私1名、後列に同じ目的と思われる人1名。
もしかしてらんらんホール…?という雰囲気を醸し出した人間が無言で乗り合わせている。
正直、これはこれで気まずかった。
パシャ…!!パシャパシャ!!!
後ろの人が景色の写真を撮り始めて、シャッター音がゴンドラ内に響き渡る。
こ、これだ…!!!
パシャパシャ!!パシャ…!パシャ…!!
私も景色を撮影。ゴンドラ内が音で溢れ、賑やかに。我々はシャッター音に助けられた。
着々とよみうりランドへ近づいて行くゴンドラからの1枚
よみうりランド到着。
なんかもう今日の目的をほぼ達成した気がする。
事前に用意しておいた電子チケットで入園。
思っていたより人がいる。
よくよく見てみるとコスプレイベントも開催されているらしく、コスプレ、一般ファミリー、フレンズ、EBiDANのオタクとかなりのカオスだった。
開場まで時間があるので、会場に向かいつつ散策。
過去に7MEN侍がロケに来ていたことがあるので、そのあたりを歩いたりした。
2023年バージョンの写真とともに
・参考動画
楽しくてカワイイのでぜひ見てください
7 MEN 侍【お化け屋敷で史上最大のハプニング】絶叫!爆笑!! 祈り!!! - YouTube
7 MEN 侍【青春はちょー楽しい】制服着てアオハルだぜ! - YouTube
いよいよらんらんホールへ向かう。
地図によると奥のアシカショーの近くだ。
前回別件で訪れた際、その近くを通ったことがある。
あのあたりにイベントができるホールなんてあったんだなあ〜なんて思いながら付近へ到着。
え、アシカショーの場所じゃん
アシカショーの場所だった。
私の好きなグループはアシカショーの場所でこれからライブをやるらしい。
このホールはアシカショーをやっていない時期、イベントホールとして仕事をしていたのだ。
知らないことを知れて元気が出てきた。
開演
①ONE N' ONLY
「スカパー!カケルフェス!」
— ONE N' ONLY / ワンエンオンリー (@onenonly_tokyo) 2023年2月4日
Setlist
M1 My Love
M2 Beautiful
M3 Good Day
M4 YOU???
M5 YOUNG BLOOD
M6 Step Up
M7 We just Don’t Care
楽曲はこちらから!https://t.co/hOVb7xqV3J#スカパーカケルフェス #ワンエン pic.twitter.com/DIfZCIgWtc
みんな大好き「My Love」から始まり、「Beautiful」に続く。
「Beautiful」は定番曲ではないが、も〜〜〜あまあまキラキラプリンセスでかわいくてかわいくてすごい曲だ。
なんと言っても、歌い出しから
Ah Ah Yeah Yeah
You are my angel…
そんなことあるんだ、って逆に冷静になるくらいあまい。
イントロ早々にオタクたちが湧いていて良かった。
この曲のすごいところはもう1つある。
前述を見ると、ああー、胸キュン系でしょ?と思うかもしれない。たしかに楽曲のみを聴くと胸キュン系ではある。
しかし、ライブではキラキラプリンセスなのである。
特に2番の颯斗くんのパート
You're ハッピーな映画 Princess
どんなFlowerよりもキレイで
これは楽曲だけ聴くと、こちらに向かって歌っているようなのだが、ライブの振付では、颯斗くんの近くに直弥くんがいて、Princess♪あたりで直弥くんがぴょこっと出てきて颯斗くんとにっこにこの笑顔を見せる。
いた。ここに、Princess。
本当にどんなFlowerよりもキレイで困る
ほかにもかわいい振付がたくさんあり、とにかく多幸感ソングだ。サビも音源とは異なるアレンジなので、ぜひライブで確認してもらいたい一曲である。
3曲目は「Good day」
この曲を聴くたびに思う。ほんとみんなそれぞれ良い声だよね。キラキラした振付も大好き。落ちサビの1人ずつ決めていくポーズは普段通りだった。
今回はカメラの中継と後日公開の収録が入っているため、ざっくりとなるが、MCでは、ここって普段はアシカショーの会場なんだよね!と話していてウケた。
そこ触れるんだ?というツボを突いてくるのがこのグループの良さでもある。
哲汰くんは、アシカの盛り上がりに負けないように今日のライブ、僕たちもがんばります!!!的なことを言っており、立ったままアシカをイメージしたポーズ(両手をアシカの手みたいにして、全体的にくねっとしている)を何度もしていて、全然よくわからなくてめちゃくちゃ良かった。
そして、新曲の「YOU???」(読み:ユーユーユー)の生パフォーマンス初披露だった。やったー!
強曲「YOUNG BLOOD」から、一緒に盛り上がれる「Step up」へ続く。
曲が終わると突然、永玖くんが私物のギターを持ってきた。
永玖くんは歌が上手いだけでなく、事務所に入る前にソロでストリートライブなどをしていたことがあり、ギターが弾けて、曲作りもできる。運動神経抜群でコツを掴むのも早く、ダンスもアクロバットもできる。そしてちょっと天然でお洋服と地元が大好きで小さくて(小さくはない)かわいくてかっこいい。私は勝手にスタダ界の神山智洋(ジャニーズWEST)だと思っている。
そんな永玖くんがギターを弾き、メンバー全員で「We just Don’t Care」を披露。初めての形式で、拙い部分もあったが、とても良かった。
2023.2.4
— さくらしめじ おふぃしゃる! (@sakurashimeji) 2023年2月4日
スカパー!カケルフェス!
~ONE N' ONLY × さくらしめじ
スペシャルコラボ:K~#さくらしめじ
🎶SETLIST🎶
M1. My Sunshine
M2. わがままでいたい
M3. ブルースター
M4. ストーリーズ
M5. simple
M6. 花びら、始まりを告げて
M7. 辛夷のつぼみ
🎧https://t.co/ze5Wkshsqw
さくらしめじはエビライ(EBiDANが大集合するライブイベント)ぶりだった。
2人ともアコースティックギターと歌という編成なので、良い感じの曲が多い。なんかもっと街中とかで流したら良いのでは?!と思うことがある。
2人の歌もMCも、この2人だから出るんだろうな〜という空気があって良かった。
髙田彪我さんは喋ると様子がおかしい雰囲気があるので見るたびに興味がわく。
③胸キュンバトル
正式名称は忘れてしまったが、さくらしめじの出番のあと、ワンエンも出てきて急にコーナーが始まった。
そもそも演目としてそんなコーナーがあることすら知らなかったのでビビった。スカパーの力だ。
お題は、バレンタインにチョコレートを渡す女性になりきり、自分だったらコレで落ちる!というシーンを演じるというもの。
めちゃくちゃややこしい。
つまり、選ばれたメンバーは、好きな人にこんな感じにチョコレートを渡されたら嬉しいな♪を自分でやってみろ、ということだ。
参加メンバーは
・髙田彪我さん(さくらしめじ)
・NAOYAさん(ONE N' ONLY)
・TETTAさん(ONE N' ONLY)
これもおそらくオンエアがあるため割愛するが、全員クセ強の中でもウガ美(髙田さん)、てっこ(哲汰くん)が爪痕を残していた。
ちなみにウガ美の由来は、たかだひょうが、のウガを取っているとのこと。独特。
④Kさんとのコラボパフォーマンス
ここでやっとKさんの登場だ。
本人もネタにするくらい待ちくたびれていた。
今回のイベント、出演者が全員スターダストプロモーション所属であるため、みんなズケズケ言っててウケる。
3組のコラボでは、Kさんの楽曲「over…」と、久保田利伸さんの「LA・LA・LA LOVE SONG」を披露。
ラップ組の仕事量が少なくて若干残念だったが、全体的には良いコラボで楽しいイベントだった。
帰路につく。
イベント終了は20:00頃。
閉園は20:30なので、ゆるっと散歩しながら帰ることにした。
外はすっかり暗くなっていて、イルミネーションだらけの園内はとてもきれいだった。
そして我々はまたゴンドラに乗って帰る。
ゴンドラ乗り場に付くと大行列だった。
乗せられるだけ人を乗せる究極の相席で案内をしても約30分は列に並ぶらしい。
復路のチケットは既に購入済なので、イベントを思い出しながらぼんやり待つことにした。
数分後、スマホにインスタから1件の通知。
onenonly_tokyoがライブ配信を開始しました。
めっちゃ元気だね。
彼らは時々、ライブが終了した楽屋からゲリラでインスタライブをしたりする。
トークを見ているとあっという間にゴンドラの順番がやってくる。
究極の相席の不可抗力で隣の人のスマホの画面が目に入る。
同じ画面だ…
すると反対側にいた女性2人組が、今イヤホン出せないし、ちょっと音出して良いかなあと言い始めて、音が耳に入ってくる。
同じ音声だ…
なんとゴンドラ内、全員が同じインスタライブを見ていた。
オタクゴンドラ爆誕。
全員が集中してトークを聞いているため、特に交流などはなかったが、なんか心強いゴンドラに乗れたし、良い一日だった。
宣伝
このイベントは2023年3月30日(木)24時~26時にスペースシャワーTVにて放送予定。
現地に行った人でも見られない未公開パートなどがあるらしい。
https://www.spaceshowertv.com/sp/program/special/2303_kakerufes_01.html
キングアーサー
2023/1/17〜2/5
舞台を見た。
予定から約5日間遅れての初日を迎え、そして無事に一旦幕が降りた。
ずっと楽しみにしていた舞台。
た、たのし〜〜〜〜!!!!
タイトル
ミュージカル キングアーサー
会場
東京芸術劇場 中劇場
多くの厨二病にとって、アーサー王伝説は避けたくても避けられない物語である。
私もそうである。騎士はかっこいい。
そんなかっこいい騎士たちと、華やかな楽曲を存分に浴びることができて楽しかった。楽しい話ではないが。
この舞台はもともとフランスのミュージカル作品。韓国でも上演されている作品とのこと。
フランスのミュージカルだが、今回は韓国版のミュージカルを手がけた演出家さんで、日本キャスト版としては初演となる。
物語としては、アーサーがエクスカリバーを引き抜き、アーサー王となったあと、様々な困難を乗り越え、民と平和、そして愛を守るための王としてさらなる成長をしていく話だが、主に愛などの感情に重きが置かれている。
正直なところ、よくよく考えると、そんなことある??みたいなこともなくはないし、王道とされる話とは異なる部分が多々あるが、そもそも伝説の話だし、ショーとも言えそうな派手な歌唱とダンス、豪華な衣装や殺陣など、エンタメ要素が強いため、まあそんなこともある♪楽しい♪という感情になった。
今回は複数回見たため、それらをひとつにまとめた大きな感想を書く。
幕が上がってまず第一に人がめっちゃいる。
それはそう、と言えばそれまでなのだが、普段は規模の小さな舞台やアンサンブルが少ない舞台を見ることが多いため、やはり圧倒される。
剣術大会や戦、街中のシーンで迫力も歌声も厚みがあり、それだけで物語に自分が入ったような感覚になる。
こういった人の数の圧というか、存在感を感じると、私は舞台独自の感覚で、舞台が好きだなあと思ったりする。
主人公アーサーを演じる浦井健治さん。
剣を引き抜く前の何も知らないアーサーから、王として成長していく姿、そしてどんな時も変わらない優しい眼差しが素敵だった。
この公演では前方センターブロック6列までがSS席、キングシートという名称で販売されていたのだが、入ってみたら王様にめろめろりんになってしまいウケた。
シートに座ると特別なサービスがあるわけではない。前方でよく見える、というのが大きいのだが、アーサーは大体センターにいるため、両手を広げて騎士を率いたり、高らかに宣言をするなどのシーンが目の前で繰り広げられる。豪華な衣装とその雄大な振る舞いにいつのまにか、私はこの王国の民なんだ!!!という自覚が湧いてきて、ラストの円卓の騎士たちがアーサーに忠誠を誓うシーンでは、心の剣を引き抜いていた。私は王の騎士になります。
主人公のライバルとも悪役ともいえるメレアガンの伊礼彼方さん、加藤和樹さん。
伊礼さんの印象は、実力は申し分ないのにどこか歪んだ感情表現しかできないような、湿度を感じるメレアガン。アーサーへの嫉妬や憎しみ、王座もグィネヴィアへの愛も、力だけではどうすることもできない。歌や殺陣の力強さとは反対に、捕らえたグィネヴィアに対する縋るような不安定さが憎めなかった。
加藤さんは、よりスマートな印象。とはいえメレアガンなので、感情は歌で爆発させていて、騎士として歩んできた道のりがじわじわと崩れて壊れていく哀しみも感じるような気がしてよかった。
悪に染まるにつれ、目元に黒いメイクが足されていき、荊のようなデザインになるのが好きだった。ビジュがめちゃくちゃ良い。
2人ともかなり高音で歌う楽曲があるのだが、どちらもすごくて圧倒された。メレアガンの暗く揺れ動く心情を、がなり声ではなくパワフルで繊細な高音で表すのが、とてもこの物語に合っていて好きだった。
物語を大きく揺るがすグィネヴィアの小南満佑子さん、宮澤佐江さん。
小南さんはディズニープリンセスのような可憐さと歌、スタイルだった。頬に入っているゴールド系のハイライトがとてもきれいで、画質良!!4K?!になった。この作品は基本セルフメイクらしいので、メイク道具を知りたい。
宮澤さんにはおてんばさも感じられ、仇ともなってしまう素直さがより一層、グィネヴィア個人としての魅力を引き立てていてなんとも言えない気持ちになった。
グィネヴィアとともに物語を大きく揺るがす湖の騎士ランスロットの平間壮一さん、太田基裕さん。
平間さんは、騎士としての実力と誠実さが前面に出ていて、殺陣や歌から少しワイルドさもある印象。
太田さんは、強さと誠実さに加えて優美さが強く、殺陣も歌も華やかな印象。
2人とも全く違うランスロットで楽しかった。私の印象だと平間さんはリアコ系騎士、太田さんは胸キュン系騎士。好みは分かれると思うが、2人とも全身真っ白のランスロット用の服装がとても似合っていて、真っ白なマントを華麗に翻しながら敵を倒していく姿が美しかった。
平間さんは昨年のハンサムライブ(アミューズ事務所主催の所属俳優大集合イベント)で、満面の笑顔やダンス、素に近い姿を見ていたので、グィネヴィアの目を見つめて跪くなどのロマンチックな姿に勝手に動揺した。
太田さんは別作品で派手な役や華やかな役を見たことがあるので、イメージ通りといえばイメージ通りなのだが、ランスロットの初登場、白いマントで隠されていた顔が見えるシーンで、白さと煌めきが眩しすぎて勝手に動揺した。
魔女モルガンの安蘭けいさん。
ビジュアル、演技、歌、全て最高だった。
モルガンはアーサーとは父親違いの姉にあたる。しかしアーサーの父ユーサーのせいで母親を失ったことを知っていて、その息子のアーサーを憎んでいる。その憎しみを弟のアーサーにぶつけるのは理解し難い部分ではあるが、モルガンの心境を語る楽曲が多く、悪役ともヒロインとも思えた。
たしか、制作発表の時に悪役はあんまりやったことがなくて…と仰っていた気がするのだが、声と振る舞いがめちゃくちゃ素敵でかっこよくて、安蘭さんにすっかりめろめろりんになってしまった。悪役たくさん見たい。
アーサー王と行動を共にし、円卓の騎士としてランスロットとも並ぶ騎士のガウェインは舞台上にいる時間は長めだが、忠実な騎士という性格もあってか、セリフは多くない。しかし、確実に存在感があって、とても良かった。一挙一動、目線ひとつひとつに重みと表情があり、そこにガウェインとしての信念、アーサーへの忠誠心が滲むようだった。
殺陣とダンスも隙がなく、強さを感じつつも基本に忠実な美しさがある。華やかに舞うようなランスロットと対照的とも言える鮮やかで的確な動きをするガウェイン、そしてセンターにアーサーが佇む構図、めちゃくちゃわくわくした。
異常なほどの真っ直ぐさを持つ人間大好き部に所属しているので、どんなことがあってもアーサーに忠誠を誓うガウェイン、マジでサイコーサイコーサイコーだった。
アーサーの義理の兄のケイを演じる東山光明さんと魔法使いマーリンを演じる石川禅さん。
2人は物語に絡みながらも、合間にクスッと笑えるやり取りをしてくれてとてもかわいい。
魅力的なキャラクターなので、派手な見せ場が特にないのは少し残念な気もした。
ケイがランスロットの死を嘆くグィネヴィアに対して、ケイの持ち前の明るさを壊すことなく、でもグィネヴィアに刺さるようなトーンでアーサーのことを伝えていて良かった。
マーリンはメイクがキラキラでめちゃかわだ。キャラクターとしては、魔法使いで運命が第一優先なので、何かと運命が運命が…と言っていて、何故なんだ…という気持ちになるが、石川さんの厚みのある声とお茶目さもあるマーリン自体がかわいらしく、ファンタジーや伝説の物語の存在として良かった。
キャストのほか、衣装がとても素敵だった。
遠くから見ても、良い布がたっぷりと使われていて手間がかかっていることがわかる。
特にアーサーが後半で身につけるマント、婚礼の際のアーサーとグィネヴィアの衣装は展示してほしいくらい美しい。ゆっくり見たい。
個人的な好みとしては、モルガンの一幕の衣装も大好きだった。
深い黒色のベロアの光沢と過度ではないセクシーさが最高。深く入ったスカートのスリットからはロングブーツが見え隠れしている。
語り部として城に入ってきた怪しさと悪の魔女である強さを感じたし、その衣装を着こなす安蘭けいさんもめちゃくちゃかっこよかった。
そして騎士たちの甲冑とマントが美しい。おそらくマントも映えるように殺陣も工夫がされていて、この作品だからこそ見られる美しさだと思う。
騎士が身につけている鎖帷子はひとつひとつがシルバーの糸で鎖編みがされていて、手編みとのこと。鎖の丸が全身に付いているのに手編み?!丸がいくつあるんだ。手間を想像すると目眩がする。とてもきれいだった。
楽曲のインパクトがすごかった。
フレンチロックを使用したミュージカル、と理解していたつもりだが、想像以上で驚いた。
制作発表の時に一部楽曲を歌唱披露していて、その時もインパクトに驚いたのだが、それ以外の曲もつよい。
そんな強曲たちを強キャストたちが歌いこなしていくので気持ちが良い。
さらに楽曲によっては演出と振付がかなりショー寄りで、一瞬キャラクターソングのライブかと思ったし、踊りてえ!と思った。(踊りません)
モルガンと悪に染まっていくメレアガンでデュエットする楽曲があるのだが、2人のビジュアルと歌声の強さ、振付のシンメ感がヤバくて、ディズニーヴィランズかと思った。ってか、ディズニーヴィランズだった。なんか見るたびに1人でノリノリで帰っていた。ダンダリダンダリダンダリダデュレ♪
何回か見ているうちに、3部構成になって最後に楽曲ライブやってくれないかなというよこしまな気持ちがわいた。
この物語はミュージカルがとても合っていると思う。かなり希望のあるラストになっていて私は好きだった。
というわけで、とっても楽しい公演期間を過ごした。
場面の移り変わりもきれいで、あっという間の3時間だった。
宝飾時計
2023/1/28
舞台を見た。
ボロボロ泣いてしまった。
すごくわかるのに普段言葉にうまく表せていないものが詰まっていた。
タイトル
宝飾時計
会場
東京芸術劇場プレイハウス
根本宗子さんの作る演劇が好きで、時々見に行っている。
今回の作品は、子役からずっと舞台に立ち続けている女性が主役。
特殊な環境にいる人たちの話だから、自分にはわからないことばかりかもしれないと思っていたけど、全然そんなことはなく、むしろ共感できることばかりだった。
人と人がコミュニケーションをとって、選択し、わかり合おうとしている。
当たり前のことだが、どんな人間もそれは同じで、わかり合えても、合えなくても、尊い。
様々な種類の椅子が並べてあり、真ん中は円形、回転するようになっている。背景には大きな時計の文字盤。
話が進みながら回転していくのだが、時の流れにも見えるし、演者の個性的な衣装も相まって、おとぎ話のお人形のオルゴールのようにも見える。
子役時代と今がなめらかに入り混じって進んでいくため、ほぼ全員が二役を担っている。10歳前後の子どもと30歳前後のおとな。衣装はほとんど変わらず、出ずっぱりに近い。
どの演者さんもすごく素敵だった。
明確に回想の子役パートと現在が区切れているわけではないのに、自然とスッと入ってきて理解できる。違和感がない。同じ人間が成長したのだから当たり前かもしれないけど、子どもとおとな、それぞれの言葉がちゃんと聞こえてくる。
作中の21年前から上演されている舞台「宝飾時計」は女性がトリプルキャスト。
1人だけ勇大という男性キャストがいた。勇大は当時人気子役。しかし、とあることがキッカケで海に飛び込み自殺。ゆりかはずっと勇大を忘れられずにいた。
高畑充希さん演じる、29歳まで身長が伸びずに子役からずっと同じ作品の舞台に立ち続けているゆりか。
小池栄子さん演じる、IT社長と結婚して女優からママタレントになった真理恵。
伊藤万理華さん演じる、厳しい元宝塚のママの期待に応えようとして引きこもりになってしまった杏香。
濃いキャラ設定に思えるけど、3人が全力で生きていて、悩んでいて、なんだか全然他人事ではなかった。
子役時代のコミカルで微笑ましくもある演技、大人になってからの等身大の説得力、高畑さんの揺らぎ、小池さんのリアルさ、伊藤さんの力強さがとても記憶に残っていて、3人のキャラクターも演者さんのことも大好きになってしまった。
成田凌さん演じる大小路。ゆりかのマネージャーとして突如現れ、今は交際もしているけれど、何かを聞かれると最終的に、ごめん、とばかり言っていて、何を考えているのかわからない。
そんな大小路だが、本当は宝飾時計に出演していた子役の1人、自殺したとされていた勇大だった。
成田さんが、ごめんと言えば言うほどイライラするし、相手のことを考えれば考えるほど言葉にできないから謝ることしかできないのも伝わってきて、もどかしくて、よかった。優しいのに優しくない。派手なシーンじゃないのに、ゆりかとのたわいもない会話がなによりも頭に残っている。
子役と今を二役演じている演者のなか、唯一勇大は別で、小日向星一さんが演じている。
大小路と勇大は同じ人間だが、別人でもある。
勇大は回想の中では本物だ。しかし、姿を消してしまったあと、ゆりかが会いたいと願う思いの強さで目の前に現れるようになる。いるけどいない、ゆりかの望むことしか話せない勇大が現れる。最初は宝飾時計を演じた後のわずかな時間しか見えなかったのに、最終的にはいつでもどこでも見えるようになってしまう。
小日向さんは本当に大人びた子どもにも見えたし、すぐにでも消えてしまいそうでもあって、不思議だった。
子役時代の勇大は複雑に物事を考えてしまうがゆえに、言いたいことを言葉にできないところがある。人に望まれている答えを言ってしまう。一番食べたいケーキがあるのに言えない。そんな自分のことが嫌いで、本当のことを話せるのはゆりかだけだったし、ゆりかもそうだった。
ゆりかは勇大を追い続けていて、大小路が勇大だということも見抜いたうえで付き合っているけど、大小路が本当のことを言ってくれないことに憤りを感じている。
勇大だとバレたあとだって、自殺に見せかけて消えた理由も、別人として再びゆりかの前に現れた理由も大小路は最後まで語ることはない。
ゆりかを支えたいと言いながら、何を言っても傷つけてしまいそうとも言う。一度も好きとは言わない。
ゆりかは勇大を大小路に重ねているけど、大小路は勇大を捨てたうえでゆりかを見ている。お互いにちゃんと見えていない。
どちらの気持ちもわかる気がしてつらくなった。
この作品ではめちゃくちゃ会話のシーンがある。たわいもない会話ばかりだけど、全てに意味があるように、そこからそれぞれのキャラクターや関係性が浮かび上がってくる。
ゆりかと真理恵
自分のために生きることがしんどくなって、他人のために生きたとして、じゃあ、自分のためには誰が生きてくれるのか。自分を大事にするってどうしたら良いんだろう。
ゆりかと杏香
ゆりかは親に興味を持ってもらえなかったから、杏香のママを羨ましいと言う。見てほしい人に見てもらえない。でも、ママが過剰に干渉し、受験に失敗して杏香は引きこもりになってしまった。しかし杏香もママなしでは生きられないことを自覚している。
ゆりかと勇大
自分のために生きられない似たもの同士。食べたいケーキはショートケーキなのに本当のことを人に言えない。
ゆりかと大小路
核心をつくような会話になると話題を変えて、毎日、明日食べるものを決めていて、小さい約束を重ねて明日を繋ぎ止めている。
一幕と二幕で同じシーンが何度か繰り返されるが、それぞれの事情がわかっている状態で見ると、たわいもないことに感じていた会話がそんなことなかったのだと気づく。
大人になってからの真理恵には関というマネージャーがいて、演じる後藤剛範さんが絶妙だった。
関は筋肉キャラで空気が読めないので、作中ではほぼ笑えるパートを担っている。
小池さんとの掛け合いも良くて2人がとてもかわいかった。
そんな関だが、大小路が勇大だとバレてからでも、大小路さんとして出会ったのだから、勇大ではなくて、僕にとっては大小路さんだ、と言って大小路に対する態度を変えることはなかった。
これは別人になりたかった勇大、大小路にとってはかなり救いの言葉だったのではないかと思う。関と話している大小路は、ゆりかの知らない笑顔だった。
過去の自分が嫌いで別人になりたいと願う気持ち、結局は自分と向き合って進んでいくしかないのに、すごくわかる気がした。
最終的に、ゆりかにいなくならないと言ったのに、大小路は再びいなくなってしまった。
また別人として生きるのだろうか。
ゆりかが1人になり、「青春の続き」を歌う。
高畑さんの歌唱力と表現力が端々まで行き渡っていてビリビリした。生で聴けて良かったと心から思う。
ラストシーン、衣装にフリルのガウンを羽織り、年を重ねて弱っているようなゆりかが倒れると、大小路が現れ寄り添って、大好きだよと伝える。
私の思っていたことが真実でよかった、とゆりかは言う。暗転。
大小路は時が経って、本当のことを言えるようになったのか。
それともこれは、ゆりかの思いが生み出した大小路だったのか。
全員の気持ちがわかるようで、わかったつもりかもしれなくて、すごく好きだった。
私は人々がわかり合おうとして何かをしていることが好きだ。
毎日別人になれたら良いなと思っていた時期があって、もう会うこともなくなってしまった人もたくさんいるけど、自分の中では無理矢理忘れることもないし、また会えたら今ならうまくやれるかもしれない気もする。
メイク直しができるようにしておいて良かった。
GOOD BOYS
2023/1/21
舞台を見た。
軽い話ではない。明確な救いがあるわけでもない。
色々な解釈ができそうだった。
感想を一言で表すのは難しいが、考えることが好きだから、見てよかった。
タイトル
GOOD BOYS
会場
新宿シアタートップス
悪童日記がモチーフの前情報だけで見た。
作品と会場が合っていて好きだった。
冒頭、暗転して、双子が閉じ込められて怖がっているシーン、閉塞感と双子の存在を間近に感じてとても記憶に残っている。
舞台上から衣擦れの音や息遣い、無音が伝わってくる。
特に双子を演じている福崎さん、佐久本さんが、演じている今この瞬間も役とぶつかって理解し続けようとしている印象だった。
この閉塞感は、双子のいる世界の、双子の知る世界の狭さのような気もした。
ストーリーは双子が日記を書いていて、その内容を読んでいるかのように進んでいく。真ん中に扉、壁が日記のページのように何枚か捲れるようになっていておもしろい。
時の流れに沿って捲られたり、家の壁になったり、照明も相まって雰囲気が変わって、良いなと思った。
おばあちゃん、おとうさん、おかあさんの存在感と、悪気のなさというか、リアルさというか、すごくいやで、演技が素敵だった。おじちゃんも絶妙だった。
双子の目線でストーリーが進んでいき、それぞれのキャラクターに名前がない。
見ているなかで、ああ、このおねえちゃんと呼ばれる少女は盲目なんだな、とか理解して、次のシーンで出てきた時に、おねえちゃんではなく、盲目の少女だ、と頭の中で勝手にレッテルを貼ってしまっているようで少し自分がいやになった。
双子が放つ、見える、見えない、見ようとしている、見ようとしていない、の言葉は、言葉遊びのようだけど、その意味の違いの大きさがつらい。
おかあさんはもちろん、おばあちゃんが良い人だったかというと、多分そんなことはない。でも、おかあさんよりは確実に双子のことを見ていた。
トレーニングのシーンはとても痛々しい。
このシーンは特に演者が違ったら全く別の感想を抱いたかもしれないと思う。トレーニングは何回も続く。痛くて、見ていたくない時間だった。
2人は強くなるためと言ってトレーニングで傷つけ合っていて、痛くない!と言いながら、存在を確かめ合うように抱きしめあっている。後半は本当に強くなるためだけのトレーニングだったのかな、なんてことを思った。
ラストのシーンはかなり解釈が分かれる気がする。最後、傷つけた方が、痛くない!と言ったりしていて、双子はかなり極限だ。
最初から1人だったのかもしれないし、双子の片方がそっと姿を消したのかもしれないし、はたまた殺してしまったのかもしれない。あれだけのトレーニングであれば、弱って死んでしまった可能性もある。
2人は1つ。
見終わったあと、ずっとぐるぐると考えてしまった。
明確に説明はないけれど、ストーリーはおそらく現代社会。今この瞬間も、自分が見ている世界と見たことがない世界、見ようとしていない世界がたくさんある。
外国人のコンビニアルバイトのくだりで出てきた、日本人らしい日本人ってなんだろう?と思ったりはした。
見終わったあと劇場を出ると、冷たい空気と見慣れた新宿の繁華街に引き戻されて、あんなに閉塞感を感じていた暗闇の劇場が少し恋しくなった。
大聖地・深見神社に行った話
神奈川県大和市
深見神社に行った。
きっかけは友達の一言
「オタ活という名の初詣に一緒に着いてきてもらえませんか」
なんと魅力的な一言だろうか。
二つ返事で行くことにした。
その神社は、2015年10月に公開した超特急の主演映画、「サイドライン」のロケ地らしい。
そしてメンバーのリョウガさんは今でも初詣に来ているとのこと。
めっっっちゃ聖地じゃん
⬇️参考に今年の初詣ブログを読んだが、新年早々きったねぇタオルの話などを展開しており、かなりおもしろい。
超特急 公式ブログ - 2023 リョウガ - Powered by LINE
友達と出かけることは間違いなく楽しいが、どのように作品やメンバーと縁がある場所なのかわからないまま行くのはなんとなく憚られる。
私は実にめんどくせえオタクだ。
どこか配信とか買えるとこないかなあ…と探していたら、あった。
アマプラに。
しかも見放題。(2023年2月時点)
というわけで、見た。
再生。
画面に制作などの会社のロゴがゆっくりと流れていく。
いよいよ本編が始まる。
真っ黒な画面
映し出される鳥居
宇佐木神社という文字
めっっっっっちゃ聖地じゃん
本編開始数十秒でガチ聖地巡礼だと判明。
ちょっとしたロケ地かな♪なんてもんじゃなかった。
なんかメンバーが神社で生活をしている。
ざっくりキャラクター紹介
・ダイゴ(ユースケ)→大学生 趣味は寝ること
・タカアキ(ユーキ)→農業 趣味はダンス
・ソラ(カイ)→海外留学中 趣味は天体観測
・ヒュウガ(リョウガ)→幼稚園の先生 趣味は絵本を読むこと
・ケンショウ(コーイチ)→大学生 趣味は料理
この青年団に所属する幼馴染5人が最初に登場するが、御曹司のヒロミ(タカシ)、花屋のシンヤ(タクヤ)がいて、最終的に幼馴染7人となる。
オタクの妄想を具現化したみたいな痺れる設定だ。
私はカタカナの名前を覚えるのが苦手なため、ソラとカイ、ヒュウガとリョウガ、シンヤとタクヤがめちゃくちゃになってしまい、覚えるのを諦めた。
ざっくりあらすじ
作品の舞台は宇佐木町。
毎年、宇佐木神社では兎祭が行われているが、最近できたショッピングモールに人が集まってしまっており、今年の祭の企画を悩んでいる。
町内会の会合をしていると、そこへモールのオーナーと息子(ヒロミ)が現れ、商店街VSショッピングモールの展開が発生。
ヒロミはケンショウと顔見知りのようで好意的に話しかけるも微妙な反応をされてしまっていた。
絶対になんかある。早く仲良くなってほしい。
青年団の5人は夜の森で迷子になっていた1人の少女、ハナと出会う。この少女は神社の裏にあるマンションにお母さんと引っ越してきたが、とある事情があり、お母さんは外には出られないようだ。
お母さんは真っ白な風船が散らばる天蓋付き敷布団に寝ている。絶対になんかある。
モールに対抗するため、青年団の幼馴染5人が兎祭の祭りはじめの企画を任されることになったが、誰も乗り気ではなかった。
ハナも手伝ってくれることになり、仕方なく一緒にダイゴがモールへ偵察に行くと、花屋のシンヤが働いているところに遭遇。また気まずい空気が発生。
この人たちも絶対になんかある。早く仲良くなってほしい。
モールのシーンで必ずかかるBGMが某ドンキにめちゃくちゃ似ていて深層心理に入り込んでくる。
そんなこんなで、幼馴染7人は結託し、揉めたり、また結託したりして、兎祭の企画兼ハナとハナのお母さんを元気づけるために、彼らは神社でチアをやることになった。
めっっっっっっっちゃ聖地じゃん
そう、めっちゃ聖地なのである。
はるばる大和駅に到着し、数分歩く。
目の前に鳥居が現れた。
ウワー!本物だ!!!!!
歩みを進め、神社の中へ。
わ、わかる…!!!
前日の予習が効いている。
この日は初詣シーズンもほぼ終わった平日の午前中だったのだが、先客がいて、なんと目的が同じだった。
友達の推しメン、経済効果生み出しててかっけえ
そしてこの神社の手水舎。
自動で手水が出てきてかっけえ
お参りをし、いざ、おみくじ(通称ワクワクドキドキ胸熱ガチャ)へ向かう。
リョウガさんは毎年絵馬も書いているらしく、絵馬コーナーをふんわり見たが、それらしきものは見当たらなかった。
おみくじを引こうと歩いていくと、神主さんが、どうぞ〜と窓口を開いてくれたのだが、通常とは反対側を開いてくれて、何故?と思って見ると、
あった
絵馬
しかも歴代のやつ全部ある?!
※そのまま掲載すると何かあるかもしれないのでボヤボヤにしています。我々はスターダストプロモーションを心から応援しています。
神が神主さんに化けている?と一瞬思った。
おそらく絵馬を見ていたところを見られていたのだろう。
レジェンド絵馬を撮影させてもらい、おみくじを引く。
結果
大吉
やったーーーーーーー!!!!!!!
しかし、争いのところに、
勝てども後に恨(うらみ)あり
勝って良いのは恨まれる覚悟があるやつだけだということだろう。
絶対に勝ちます。
そのあともなんやかやと楽しい一日となった。
今年も良い一年にしていく。
絶対に勝ちます。